2011年05月30日

三代目taro・ネーレ

港町側の山のふもとにネーレは住んでいた。
ドアをコツコツとノックする。一呼吸置いてドアが自動的に開く。

「ご無沙汰しております、ネーレ殿。」
玄関からよく見える窓際のベッドに70過ぎの男が腰をかけていた。
3代目taro、ネーレである。

このタロという「司祭の位」は何代目と言えど血の繋がり等は全く無い。
タロである者が自由に後継者を決めて良いのである。
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「何やら…頭の中が曇っとるようだの…」ネーレは察した様に言う。
そう言われ、やるせない気持ちになるタロ。
「え…ええ…。何から考えて良いのか…分からない状態なんです…」
ネーレは神妙な面持ちのタロを見て、フォッフォッフォと笑う。
「?」
「ワシの若い頃もそうじゃったよ。タロなんて地位が嫌になってくるじゃろ?」
「あ…あの…いえ。。」焦るタロ。

「しかし、お主はもうタロなんじゃ。それは曲げる事の出来ぬ事実…。」
「…はい…分かっています。。分かってはいるのですが…。」
「今のお主は…ほれ、誰だったかのぅ…あの…モジモジとした…」
「レオですか?」
「そうじゃ!アヤツみたいじゃ。フォッフォッフォ…!」
吹き出すタロ。
「ふふっ…そうですね…。レオに偉そうな事を言っておいて…
 自分もそうなっていました…。(^-^)」

少し心が落ち着いたタロ、
ここにまで話題として出されるレオであった。。。
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2011年05月23日

暗黒獣レボス

タロはまだ港町テサロに居た。
ここには国で1・2位を争う程に大きな古代図書館がある。
昔の事から最近の事までの書物が山程置いてあるのである。
タロは魔法書・古代書・新書、様々なジャンルの本をかき集め、
何とかサクラの情報を元に歯車を合わせようとしていた。

魔法力を集める必要性・目的…。。
タロは今回の様な事に前例が無かったかどうかを調べ始めた。
大きな事件であればある程見つけやすい。だが情報が多すぎる。
しかし、時間をかけた結果気になる記事を発見したのである。

約30年前…一人の司祭が力に溺れ、闇に魂を売ったという。
その者は自分の力でならばこの世界を征服出来るものだと思っていた。
しかし一人ではどうする事も出来ず、ある闇魔法へと力を注いだ。
その魔法とは…『暗黒獣レボス』を召還する召還魔法だったのである…。
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だが、暗黒獣を召還するには莫大な魔法力が必要であり、
司祭は国中から次々に魔法力の高い者をさらっていった…
莫大な魔法力を手に入れた司祭は暗黒獣を召還する事に成功したが、
3代目タロにより封印されたのである…

「……歴史は繰り返されるのか…?」
確信を持った訳ではないが、今一番有力であるこの情報に頼るしかない。
すぐさま3代目タロであった男『ネーレ』に会いに行くのであった。
posted by taroc at 11:41| Comment(0) | TAROTSTORY | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月18日

呼び名

「なぁ、隣町までどれくらいかかるんだ?」
地理的にこの辺りを知らないキーツは問う。
「歩いて行けば、、多分1日くらいで着くと思います。」セレンが答える。

「1日か…。チコリ、お前大丈夫か?お姫がぶっ続けで歩けるか?」
それを聞いて少しふくれるチコリ。
「大丈夫よ!バカにしないで(`3´)ノ
 …あと、チコリのまま行くとマズイわ。これからチコリの名前捨てるわね。」
「そっ…そうです!厄介過ぎます!」慌てるレオ。
「じゃあ、前の偽名のまま行くか?『チリ』で。」キーツが提案する。
「うんΨ(`∀´)Ψ皆、チリって呼んで☆」キャッキャとはしゃぐチリ。
「じゃぁ………チリ様?」ポツリと言うアルテ。
「ダメ!!様なんて付けちゃヤ!!言葉遣いも気にしないで〜!」
普通の子供として扱って欲しいチリ。今まで城での扱われ方がイヤだったのだろう。しかし、やはり相手は姫。キーツ以外は少し考える。
「私は…チリちゃんって呼んでいいかしら?」セレンはニッコリと笑って言う。
それを聞いてチリは嬉しそうに、恥ずかしそうにうなずく。

「ぼぼぼぼぼぼ僕は無理です!せ…世界がひっくり返ろうと無理ですよぉ!!」レオが叫ぶ。
「……男らしくねーな、レオはよ…。名前負けしてんじゃねーか…」
キーツがぼやく。
「でも!いや!本当に無理です!
 だって!護衛に誇りを持ったばっかなんですから!
 チコ……いえ、チリ様は僕の主人なんです!」
やれやれといったキーツを見て、チリはレオの手を引く。
「分かった。レオだけは特別。せっかく仕事に誇りを持ったんだもんね☆」
感動で半泣き状態になるレオ。「チリさまぁ〜〜〜!!」思わず抱きしめる。
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「誇りを持った護衛は主人に抱きついたりしないよねぇ〜(`∀´)」
アルテが笑う。

隣町まではまだまだ遠い道のりであった……。
posted by taroc at 12:19| Comment(0) | TAROTSTORY | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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