屋根へ出る為の扉が「バン!」と開く。
「なんだぁ〜!サクラ、やっぱりここかぁ〜」13歳くらいの男の子が屋根から落ちない様にと気を付けながらサクラの元へ辿りつく。
「ああ…。どした?」まだボーっとしているサクラ。
「いや遊ぼうと思って…って…またあのタロってヤツと会ってたの?」
ビシ!!!!サクラのチョップが男の子の脳天を直撃。
「うごぉぉぉおおお!いってぇ!!何すんのー!」ちょっと半泣き。
「ヤツとか言うな!タロさんって言え!タロさんて!」スパルタ教育サクラ。
「ぐむむむ……何?そんなにスゴイの?タロ……タロさんって…」
「スゴイよ。少なくともアタシは最高にスゴイ人だと思ってる。」自信満々に言う。
「何した人なの?」素朴な疑問をぶつける男の子。
「代々スゴイ事してるみたいだけど、タロさんは…なんか違うんだ…
普通の人の悩みでも真剣に聞いてくれるっていうか…
本当だったらこんな一市民の事なんて聞いてたらキリ無いだろ?
だけど違う…タロさんは、、自分を犠牲にしてまでも守ろうとする人…」
「犠牲?」