「ウソ偽りは通用しないと言いましたよね?
貴方の不安が何処から来るものなのか、おおかた予想はついています。」
「え!?」そこまで分かってしまうのかと驚くキーツ。
「でも、それでも私は貴方の事を信じています。
だからアンディの事を任せようと決めました。
貴方を疑ったりした時も、本当の気持ちを確かめる為にやったのです。
あの時の貴方の言葉は本物でしたから…。」
「……あ…あの…。。ごめんなさい…」
「いえ、謝る必要はありません。ですが、一緒に旅をする者達に……
いつかは自分から話せる日が来るといいですね。」
そう明るく言い、ガンをキーツに手渡す。
「……。。。
今すぐは無理だけど…でも必ず!……皆には…自分から言います……。」
「ええ、そんな泣きそうな顔をしなくても、
私は信じていると言っているではないですか。」クスクス笑うタロ。
「なっ…泣いてないっすよ!」キーツは子供のように怒る。
「………故意であったにしろ…オレ…、タロさんに会えて良かった…」
タロを真正面から見れず、背を向けて言う。
「…そう言って貰えて光栄ですよ、キーツ。」
キーツは軽く一礼をし、外に飛び出した……。