冷たい石の廊下に響く足音は、1つのドアの前で止まる。
コンッ!コンッ!…少し強い調子でドアがノックされる。
ガチャッ…。
「あっ、母様。どうしたの?」アンディをさらった少年、カルトが出てきた。
「また新しい魔法力の反応が出てるわ。調べてきて頂戴。」
「うん。分かった。どっちが行けばいい?」
「そうね…」ひとしきり考えた女性は答えを出した。
「アンタはアンディと一緒に居た方が良いわね。ポルクに行って貰って。」
「え〜?また子守りぃ〜?」少し納得いかないカルト。
「アンタの方がアンディとずっと居て仲良くなってるでしょ?
あの子をこれ以上不安がらせない為にも、お願い。」肩にそっと手を添える。
「う…うん。。分かった。」しおらしく言う事を聞く。
「ポルク!反応が出たから行ってこいってさ」部屋の中に居るポルクという者に伝えるカルト。
中からゆっくりと出てきて「それじゃ…行ってきます。」と、静かに出て行った。
「アイツ…大丈夫かな?」カルトが心配する。
「アンタより成績は優秀だし、心配されるのはどっちかと言うとアンタよ?」突っ込む女性。カルトがしょぼくれる。
「じゃ、アンディの力を引き出す為アンタは頑張るのよ」
そういって女性はさっそうと出て行った。。。