2010年11月04日

大司祭との出会い

昨日の残りといってもかなりの量をテーブルに出したセレン。
しかし、その量に圧倒されずにがっつくキーツ。よほど腹が減っているようだ。
セレンはあまりに夢中で食べているキーツが面白くなってきて笑い出す。
「ふふふっ。。あなた、どちらの出身?いつから食べてないの?」

「むぐっ!?」
イキナリの質問に喉が詰まりそうになり、水を飲んで一息つく。
「えっと。。知らないと思うんだけど…『アテライ』って小さな町。
 食べてないのは〜…昨日の朝からかな?」そう言うとまたがっつき出す。
キーツの出身を聞いて少し何かを思うタロ。
「アテライとは…。かなり遠い所から……」
「タロ様ご存じなんですか?私は失礼ですが何処だか分からなくて…」

「ガタン!」

セレンがそう言い終わったと同時に突然立ち上がるキーツ。
スプーンとフォークは持ったままでタロを見続けている。
13.gif
「あ…アンタがタロさん!?アンタ、、、タロさん!?」
「そ…そうですが…。。何か?」

確信を持ったキーツの顔がほころぶ。
「すげーーーー!!!!!!!!!
 大司祭タロに会えてる!!オレ、すげーー!!!」子供の様にはしゃぐキーツ。
会えた自分が凄いらしく、人の家にもかかわらず騒ぎまわる。
もっとこの男が分からなくなるタロであった…。


posted by taroc at 11:51| Comment(0) | TAROTSTORY | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月10日

気の合う二人

キーツが一通りはしゃぎ回った後、タロが話を戻した。
「アテライから旅をしてきたというと…
 あながち貴方の無謀さはウソではないようですね。」
少し褒められた感じがしたので、嬉しそうに答えるキーツ。
「でっしょ!?ちょっとは腕に自信あるんすよ!
 ガン(銃)しか使えないっすけどね!あっはっは!」

今まで大人しくしていたアンディがキーツに興味を持ったらしく、口を開く。
「ねぇ、ガンってなぁに?」
おチビに気づくキーツ。アンディの方を向いて説明をする。
「ガンっつーのはな、コレ!」そう言って腰に装着していたガンを二丁取り出す。

「これでどうするのぉ?」見たことが無いらしく不思議な目で見つめるアンディ。
「この穴あんだろ?ここから弾が出て、敵にビシー!って当たんだよ!
 すっげー痛ぇから、敵は一発なんだぜ☆☆(・∀=)b」
「すっごーい☆o(*゚Д゚*)o」
14.gif
「すげーだろーーー!!!」二人共息があったらしく二人で大はしゃぎをする。

その後も話が盛り上がり、夕飯までキーツの旅話が続いた。。。
posted by taroc at 13:51| Comment(0) | TAROTSTORY | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月15日

キーツとの別れ。

そろそろ眠たくなったアンディ、仲良くなったキーツが気になってしょうがない。
15.gif
「ねぇ〜、キーツはお泊まりしないのぉ〜?」
「え?宿まで提供してくれんの?」と調子の良いキーツ。
だが、それはタロが許さない。
「女性と子供だけの家に泊めさせる訳が無いでしょう。
 無一文ならしょうがない、貴方は私の家に来なさい。」
「え!?マジで!?タロさんバンザーイ!」
野宿決定かと思われたが、意外にも宿をゲット出来て嬉しいキーツ。

「あの服で問題無いと思いますので、しばらくは様子を見ましょう。」
セレンに耳打ちをし、その後は普通の話し声に戻して喋る。

「それでは、今日もご馳走様でした。おやすみなさい。」
「本当にご馳走さんでしたーー!んじゃ、おやすみなー!おチビ〜☆」

タロはキーツを自分の家へと連れ帰るのであった。
posted by taroc at 15:45| Comment(0) | TAROTSTORY | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする