タロとサジタはまだ家の中に居た。
「本当の所はどうなんすか?」机に寄りかかりながら聞く。
「そうですね…、サジタには話しておきましょう。
……ネーレ殿の時、暗黒獣が召還された地が…アテライなのです。。。
でも、それだけの理由ではありません。
元々アテライの土地は魔法力が集まる地質で、利用しようとすれば
かなりの力となるハズです。
魔法力の高い者が何かを企むのであれば、好都合過ぎる場所…
アテライの地についてはおのずと知る事となるのです…。」
「しかも、アテライって魔法は一切使わないって町じゃなかったですっけ?」
「そう…。そこがまた厄介な所なんです。
近くで何かを企む者達の存在に町の人は全く気づかないんです。」
「不審がられる事もなく計画通りに事が運ぶって事かぁ…厄介っすな。」
「ええ…。でも、アンディの事もあります、厄介とは言ってられませんね。」
「…ですなっ。」
サジタは帽子をぐっと深めにかぶり気合いを入れ直し、外へ向かった。